« 2015年5月 | メイン | 2015年7月 »

2015年6月

2015年6月21日 (日)

北原尾の開魂、牛魂の碑

 当農場がある蔵王の七日原高原を少し南にくだるとそこは北原尾です。そこは、第二次大戦後パラオなどからの引き揚げ者が入植し、そのため北のパラオ、“北原尾”と命名された所です。http://www.zao-machi.com/34431

 先週の水曜日6月17日に、天皇、皇后両陛下がこの北原尾地区を訪問されました。両陛下は4月に戦後70年の「慰霊の旅」として、太平洋戦争の激戦地であったパラオを訪問されています。今回、パラオを追われ、極寒の原野を血のにじむような思いで開拓した入植者をねぎらいたいと訪問を希望されたとのことです。この日、両陛下は「開魂」と刻まれた開拓記念碑を視察されました。下の写真はその開拓記念碑です。

Img_4336

Img_4338

Img_4339



2015年6月12日 (金)

野の花ファームの雑木(2)ヤマグワ?

前回、農場の周りの風邪よけの防風林の中に自生する雜木を紹介しましたが、今回はヤマグワです。

P1011591

P1011590

 マルベリー(クワ:桑)は、クワ科クワ属の植物の総称です。カイコの餌として古来重要な作物で、また果樹としても利用されています。落葉性の高木で、大きいものは15mに達しますが、普段見かけるのは数m程度です。昨年植えたマルベリーはその栽培品種です。

http://sendai-herbaroma.blogat.jp/nonohanafarm/2014/10/post-2315.html

 日本では桑はカイコの食べるヤマグワ(Morus bombycjs)をさしますが、自生しているのはそのヤマグワです。一般には雌雄異株です。春に開花します。雄花は茎の先端から房状に垂れ下がり、雌花は枝の基部の方につきます。果実は初夏に熟します。キイチゴのような、柔らかい粒が集まった形で、やや長くなります。熟すと赤黒くなり、甘くて美味しく、養蚕が盛んであった頃には桑の実は結構なおやつとして食べられていました。

P1011602

P1011604

 採取した実を食べてみましたが、黒く熟したものはとても甘い味がしました。近年、マルベリーはその健康に対する効果が注目されています。次回は採取した実でジャム作りに挑戦してみたいと思います。

2015年6月 7日 (日)

野の花ハーブの雑木

 野の花ハーブファームのある七日原高原は火山灰地なため、雨が降らずに乾燥すると強風で土ぼこりが舞ってたいへんです。下の写真は6/4日の強風下での状況です。今年は春先から雨が少ないため6月なのにかなりひどい状況です。

P1011583

そのため農場の周りは風邪よけの防風林で囲まれています。防風林の中にはさまざまな雑木が自生しています。その中から今回はヤマツツジとヤマボウシを紹介します。

Img_4294

ヤマツツジ(Rhododendron kaempferi)はツツジ科ツツジ属の半落葉低木です。北海道南部、本州、四国、九州に分布し、低山地の疎林内、林縁、日当たりのよい尾根筋、草原などに生育しています。日本の野生ツツジの代表種です。花期は4-6月で、朱色、まれに紅紫色、白色の花をつけます。野外植物民俗事苑によれば、花弁は生で食べられるとあります。しかし、ツツジ科の植物の中でレンンゲツツジは有毒であると言われています。レンゲツツジとヤマツツジは花の色が似ているものもあるので食べるには勇気が必要です。

P1011576

ヤマボウシ(Benthamidia japonica)はミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木です。山地に普通に生え、本州から九州、および朝鮮半島、中国に分布しています。街路樹・庭園樹・公園樹としても用いられています。材は器具材として用いられます。近縁にハナミズキ(アメリカヤマボウシ)があります。果実は集合果で、直径1〜1.5mの球形です。9〜10月に赤く熟します。果実は甘く食用となるためヤマグワともよばれています。昔から美味しいヤマの果実の1つとして知られ、生食したり、果実種として山村で愛用されていたようです。秋になったら食べてみようと思います。そのときはまたご報告いたします。

プロフィール

フォトアルバム

阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。