野の花ハーブファームのハーブ(2015年5月)-2
今年のハーブ紹介の第二弾です。今回はセージとタイムです。
セージ(英:Common Sage、学名 Salvia officinalis)はシソ科セージ属の多年草または常緑低木です。地中海原産で和名はヤクヨウサルビアです。古いアラビアのことわざには、「庭にセージを植えているものが、どうして死ぬことができようか」とあるように、古くから薬効に富む薬草として有名です。また、料理、装飾にも広く使用されています。肉類の臭み消しとして、ソーセージ、ポークの詰め物などの香味料としても使用されています。
英国王立園芸協会のハーブ大百科には、
”消化不良、ガス、肝臓機能不全、乳分泌刺激、寝汗、唾液分泌過剰(パーキンソン病など)、発汗過剰(肺結核など)、不安、憂鬱、不妊症、月経過剰に内服する。過剰摂取あるいは長期服用は有毒である。妊娠中、癲癇患者に使用してはならない。外用薬として、虫さされ、喉、口内、歯肉、皮膚の感染症、膣のおりものに有効。”
と記載されています。セージはツヨンという有毒物質を含んでいるためこの記載があります。
タイム (thyme) はシソ科タイム属 (Thymus) の植物の総称です。一般的にはコモンタイム(Thyms vulgais)を指します。古代エジプトではミイラを作成する際の防腐剤として使われていたとされています。古代ギリシャではタイムは勇気を鼓舞すると信じられており、また、中世には悪夢を防ぎ安眠を助けるようにと枕の下に敷かれたといわれています。 タイムは肉類、スープ、シチューの香り付けにしばしば使われます。フランス料理ではブーケガルニやエルブ・ド・プロヴァンスに欠かせない食材の1つです。
英国王立園芸協会のハーブ大百科には、
”から咳、百日咳、気管支炎、気管支カタル、喘息、喉頭炎、消化不良、胃炎、下痢、小児の夜尿症に内服する。妊娠中には使用してはならない”
と記載されています。妊娠中の禁忌については諸説あり、メデイカルハーブ安全性ハンドブックでは、”適切に使用する場合安全に使用できるハーブ”に分類されています。