野の花ファームのハーブ(7)
今回はちょっと珍しいハーブのセイヨウニンジンボクと、和のハーブのゲンノショウコ、山菜として知られているオオバギボウシを紹介します。
セイヨウニンジンボク(Vitex agnus-castus)はクマツヅラ科ハマゴウ属の低木です。イタリアニンジンボク、チェストツリー、などの名前でも知られています。原産地は南ヨーロッパから西アジアにかけた一帯です。夏の終わりに、唇形をした淡い紫色の小さな花をたくさんつけます。 花の色には白いものもあります。花の後にできる実は球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)です。この実は古くから生理痛などの婦人科疾患に用いいられてきた歴史があります。近年の研究では、女性ホルモンの分泌に関与することが明らかにされ、生理前症候群(PMS)や更年期障害などに利用されています。
ゲンノショウコ
ゲンノショウコ( Geranium thunbergii)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草です。生薬のひとつであり、和名は「(胃腸に)実際に効く証拠」を意味する。玄草(げんそう)ともいいます。ゲンノショウコはドクダミ、センブリなどと共に、日本の民間薬の代表格です。根・茎・葉・花などを干し煎じて下痢止めや胃薬とし、また茶としても飲用します。飲み過ぎても便秘を引き起こしたりせず、優秀な整腸生薬であることから、イシャイラズ(医者いらず)、タチマチグサ(たちまち草)などの異名も持っています。
オオバギボウシ
オオバギボウシ(Hosta montana)はクサスギカズラ科ギボウシ属の多年草です。北海道、本州、四国、九州までの広い地域に分布し、山地の草原や林縁に見られます。早春の若葉は山菜のウルイとして利用されています。