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2014年6月

2014年6月27日 (金)

野の花ファームのハーブ(2)

今回は前回に続いて農園の片隅のハーブの紹介です。今回はヤロー、ボリジ、エキナセア、フィーバーフューの花を紹介します。

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ヤロウ(セイヨウノコギリソウ :Achillea millefolium) はヨーロッパ原産のキク科ノコギリソウ属の多年草です。ヨーロッパ原産ですが鑑賞用によく栽培されています。花期は7-9月頃で、灰色がかった白色、または薄ピンクの小さな花が固まって咲きます。 ヤローは北ヨーロッパで数百年にわたり薬用ハーブとして使用されてきた歴史があります。止血、傷口を固める効能があることが昔から知られており、「兵士の傷薬」などの古い呼び名があります。

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ボリジ(ルリジサ:Borago officinalis)は、南ヨーロッパ原産のムラサキ科ルリジサ科の一年草です。新鮮なボリジの葉はキュウリに似た風味を持ちサラダに用いられます。花もまた食用になりスープやサラダの付け合わせに用いられています。種子はガンマ•リノレイン酸を豊富に含んでおり、抽出されたオイルは、ホルモンバランスの乱れ、PMS、更年期障害などに利用されています。

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エキナセア(ムラサキバレンギク:Echinacea purpurea)はキク科エキナセア属の多年草です。北アメリカ原産の多年草で、北アメリカの先住民の大切な薬草として、傷やへびの咬み傷、化膿止めなどに幅広く利用されていました。現代の科学的調査によりその「免疫力を高める」効果が確認され、現在では「免疫力を高める」人気のハーブです。

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フィーバーフュー(ナツシロギク : Tanacetum parthenium) はキク科タンジー属の多年草です。ヨーロッパ、小アジア原産で、古くから解熱のために使われてきたハーブです。近年の研究により、葉の成分が末梢血管を拡張させる作用があることが明らかになり、偏頭痛や月経痛なとのためのハーブとして利用されています。

2014年6月21日 (土)

野の花ファームのハーブ

今回は農園の片隅のハーブのご紹介です。

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5月の終わり頃から、いろいろなハーブが咲き始めます。今回はキャットミント、マロー、ルー、ドックローズの花を紹介します。

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キャットミントはシソ科イヌハッカ(Nepeta)属の多年草です。ネペタ・ラセモーサ(Nepeta racemosa)とネペタ・ネペテラ(N.nepetella)が栽培地で交雑して生まれたといわれる花で、ネペタ・ファーセニーとも呼ばれます。名前にミントとついていますが、主に観賞用に栽培されています。青紫色の小花が穂になって咲き、ラベンダーのような雰囲気があります。丈夫で栽培しやすく、こんもりと茂って開花期間も長いので、花壇やコンテナなど広く利用できます。園芸品種もいくつかあり、花色は濃青紫からやや淡い青紫、ピンク、白のものがあります。蜂が好むようで、たくさんのクマバチが群がっていました。

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 ウスベニアオイ(学名: Malva sylvestris)は、アオイ科ゼニアオイ属の多年草です。一般的にはブルーマロウの名でお馴染みのハーブです。花はハーブティとして利用されており、お湯を注ぐと透きとおった青いお茶になる。レモンを浮かべるとピンク色に変色するので、大変人気があります。メデイカルハーブではその含まれる粘液質(繊維質)より、咳や胃の炎症に効果があるとされています。

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ルー(ヘンルーダ:Ruta graveolens)はミカン科の常緑小低木です。日本語の「ヘンルーダ」はオランダ語に由来しています 。日本には明治初期に渡来し薬草として利用されていました。牧野和漢薬草大図鑑にもその記載があります。料理の香りづけなどにも使われていましたが、近年は毒性があるとされ一部の国(カナダ、アメリカ)では規制の対象となっています。

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ドックローズ(Rosa canina)はは、ヨーロッパ、北西アフリカと西アジア原産の変化しやすい野生のツルバラの一種です。ローズヒップ (rose hip) はこの果実です(正確には偽果)。ローズヒップはビタミンCを豊富に含むとして近年はハーブテイーとしてお馴染みです。また種子から絞られるローズヒップオイルは食用油として、スキンケアにも用いられています。ローズヒップオイルは、リノール酸、α—リノレイン酸を豊富に含むほか、トランスレチノール酸をわずかに含んでいることが知られています。チリでは、ローズヒップオイルの組織再生効果と肌の老化防止効果、しわを目立たなくし瘢痕組織を回復させる効果が知られています。

2014年6月 7日 (土)

蔵王チーズとバラ園

当ファームの道路を隔てた向い側は、(財)蔵王酪農センターのチーズ工場です。

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一般財団法人蔵王酪農センターは、1960年、神奈川県厚木市に酪農の電化機械化をによる合理化を課題として財団法人酪農電化センターとして設立されました。1964年に、本格的実験農場を目指して現在の宮城蔵王の地に移転し、酪農業の発展のために活動しています。1980年には国産ナチュラルチーズ製造実験工場を建設し、国産ナチュラルチーズの普及と消費拡大のための事業を行なっています。

 蔵王酪農センターには、牧場、ふれあい牧場、チーズ工場、飲食店、チーズ直売店、研修所など、さまざまな施設があります。下はバラ園の写真です。

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バラ園では、オールドローズやイングリッシュローズなど約400種類の色とりどりのバラが栽培されています。花はまだこれからですが、モッコウバラが満開に咲いていました。

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モッコウバラ(木香薔薇、学名:Rosa banksiae)は、中国原産のバラです。常緑つる性の低木で、枝には棘がないため扱いやすいのが特徴です。花は白か淡い黄色で、それぞれ一重咲と八重咲があり、直径2-3cmの小さな花を咲かせます。強健で、生育が早く、大量に花をつけるため、庭園などで、アーチやフェンスなどに用いられます。
 

プロフィール

フォトアルバム

阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。